風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #725

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 久しぶりにアクセルを踏み込んだ。
 それよれも何よりも久しぶりに首都高を走った。
 久しぶりの首都高はいろんな環状線とつながり、
 都内を出るまではずっとトンネルの中だった。
 見えていたはずの家並みが頭上を飛んでいく。
 地上に出てそのことをきみに言うと、
 きみはあきれて笑っている。
「もしもし、いったい何年前の話をしているの?」
 そして、きみは続ける。
「もっとアクセル踏み込みなよ。友だち待ってるよ」
 そうだね。
 ぼくらはこれから大切な友だちに会いにいくんだ。
 フロントガラスからの陽射しがそんなぼくらを優しく包む。
 

Written by ken1

2021/11/07 @ 19:23

カテゴリー: kiss

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