風、空、きみ

talk to myself

Archive for 12月 2021

きみのもしもし #732

leave a comment »

まだ年賀状を書いていない。
書いていないという以前に、
デザインすら決めていないし、宛先の確認もしていない。
そう言えば、転居のお知らせ来てたな。
来年からSNSだけにするからって書き込みも記憶にある。
きみが「もしもしっ」って呆れてる。
なんでだろう。毎年クリスマスには投函していたのになぁ。
いつでも出来るってたかを括っていたか。
とにかく、手をつけよう。
そんなこんなで夜は更けていく。

Written by ken1

2021/12/26 at 18:38

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #731

leave a comment »

 何気ない一日を過ごす。
 過ごせそうで、過ごせない。
 なんなんだろうなぁ。
 部屋から出て、空を仰ぐ。
 薄い水色が広がっている。
 そういえば、きみから「大きくゆっくり深呼吸」と言われたな。
 背筋を伸ばしてやってみる。
 ひんやりとした空気が肺に入る。
 気持ちいいね。
ーもしもし、ね、言った通りでしょう。
 きみの声が聞こえてきそうだ。

Written by ken1

2021/12/19 at 19:31

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #730

leave a comment »

 クリスチャンでもないきみが、
 クリスチャンでもないぼくに、ぽつりとつぶやく。
「神様って何もしてくれないよね」
 何かを求めているわけでもないけどね、と。
 ただね、きみが続ける。
「いつだってそばにいてくれるってよ。ずっとそばにいてくれるってよ」
 きみが優しく微笑んでいる。
「もしもし、それってとってもうれしいことだよね」
 

Written by ken1

2021/12/12 at 19:16

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #729

leave a comment »

「見ないことには、ね」
 あなたが目にしたものは、間違いなく真実なのだと、きみが言う。
「だって、その目で見たものは疑いようがないじゃない」
 分からなくなったら、自分の目で見てみるしかないじゃないと。
 見てもいないのに、ねぇ、ときみが笑う。
「もしもし」
 きみが続ける。
「だから、一緒にたくさんたくさん、いろんなものを見ていこう」
 楽しそうにきみが笑っているのも、
 ぼくにとっての間違いのない真実だ。

Written by ken1

2021/12/05 at 19:29

カテゴリー: kiss

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。